三村 泰平
ビジネスソリューション事業本部
ゼネラルマネージャー
ゼネラルマネージャー

- みんなが気持ちよく働ける職場を目指して。
- 私が人事制度の企画に関わるようになったのは、2011年頃のことです。当時は社員の人数が100人規模に近づいていて、いろいろな職種や年齢層のメンバーが一緒に働くようになっていました。従来はあまり細かいルールを決めずに、メンバー同士の了解で諸々うまくいっていたのですが、人数が多くなるとどうしても価値観のばらつきが生まれます。そうすると認識をすり合わせるためのストレスや手間が次第に大きくなって来るんですね。これはどうにかしないと、ということで、「多様なメンバーが気持ちよく働ける会社にするため」に、会社の運営の様々な側面でこれまでの考え方をいったん整理して、明確なルールやプロセスとして整備することになったんです。
当時の私は、様々なプロジェクトチームの運営を横断的に支援する「社内PMO」を担当していました。プロジェクト管理のための標準ドキュメントやプロセスの整備に関わっていたんですが、人事制度の企画にはいつの間にか、そういったプロセス整備の活動の延長で関わることになっていました。

- 「地に足のついた」制度の作り方。
- 2011年9月に評価制度や報酬制度など、現在につながる大きな制度改定を実施しました。その後、2015年9月には「選択型人事制度」を導入し、メンバーが自分の希望によって働き方を選べるようになりました。
こういった当社の人事制度の整備は、実際は企画先行ではなく、どちらかというと現場の実態や要望が先にあって、そこを出発点に形にしていくことが多いです。例えば「多様性を認める」という考え方が制度の端々に出ていますが、これはそういう制度が出来たから多様なメンバーが集まったのでは全然なくて、もともとかなり個性的で自分のスタイルにこだわるメンバーが多かったんですね。
その中でメンバーがお互いの考え方を尊重して、得意なことを出し合いながら伸び伸び働くことをよしとする文化が自然に出来上がっていましたから、制度の整備はそういう文化のもとになっている考え方を確認しながら、世の中の変化や法的な制約を踏まえて修正しつつ、明確なルールにしていく、という進め方になります。そのため、制度の検討の際にはルールの細則よりも、「なぜそういうことを良しとするのか」「何はこれまでと変えるべきか」「求める人材像はどういうものなのか」といった、考え方の整理やコンセンサスの確認にかなりの時間を割くことになるんですが、これが結構大変で。社長以下マネージャ全員で休日に合宿をして、朝から晩までかけて喧々諤々の議論をしたことも、一日や二日ではありません。
そうして制定されたルールは、従来からある考え方のエッセンスを踏まえたものになるので、多くのメンバーにとってなじみやすく、地に足の付いたものになっていると思います。「それって要するに前からやっていたことだよね」と言われてしまうことも結構多いんですが、それは仕方が無いというか、そういうもので良いんじゃないでしょうか。

- 変化を受け入れながら、
持続的に成長する。 - 直近ではリモートワーク制度について検討中です。リモートワークについては、より合理的で働きやすい職場環境にするために重要な取り組みだと考えていますが、一方でコミュニケーションが取りにくくなることによる弊害も考えられます。メンバー同士のコミュニケーションや相互理解がチームワークを支える重要な要素ですので、そういう心配事項への対策も含めて検討しています。
あまり先のことについて明確な展望はないんですが、「様々な得意分野を持つメンバーが気持ちよく一緒に働けて、チームで高度な成果を出せる」というのが当社の良いところなので、今後もそういう良いところを維持しつつ成長を続けられるようにしたいですね。そのためには世の中の動きと会社のあるべき姿と、その両方を踏まえながら、変化を継続的に取り入れていく必要があるでしょう。こういう取り組みはずっと続くもので、ゴールは無いのだろうと思います。
※所属・職種・業務内容などは、すべて取材時点での内容となります。

多様性を活かしながら
成長できる組織であるために。